田村ゆかり Acoustic Tour 2022 *Soundrops* 福岡公演 感想
2022-06-17

今回のライブについて主に語りたい曲を挙げるとするなら、

♪Never Let You Go と ♪雨のパンセ 。

♪Never Let You Go は風の香りと太陽さんのオープニングアクト後、ゆかりんの1曲目。

めちゃくちゃ驚いた。アコースティックというイメージを超えた演出、というか。

1点目がその姿。これまでのアコースティックだとステージ中央最前の椅子に座って歌うイメージだったが、紅白のラスボスのような大きなドレス(♪微笑みのプルマージュのMVとかそんな感じ)で、しかもバンドの後方の台の上から始まるという。

2点目が曲目。あんまりバンドで打ち込みの方が映えそうな曲やらないと思ってて、やるとしたら25周年記念(?)の10月のライブかなぁ、と思ってたら、これ。

以前の記事で曲のジャンルをSekaiichi Kawaii Ambient Future Bassと書いたけど、このAmbientというテーマが幕間(まくあい)の映像のテーマにもなっていて、素晴らしい構成だったと思う。インスト版も最高だし、あの環境音組み合わせて曲を表現する導入が芸術点高いしおしゃれで最高。映像については、皆がなんであの卵焼きを焼くような四角いフライパンで目玉焼きを焼くんだ、っていう感想で一致して面白かった。♪新月のpollen もBGMとして使われていて、今回のライブでやるかなぁ、と思ったけど、やらなくてちょっぴり残念。

それにしてもいきなり来てしまったので、ビルドアップ(ドロップ(サビ)の前)のクラップどうしよう、になってしまった。この曲、というかFuture Bassの一気に盛り上げて、聞かせたいところでテンポ半分にしてチルなんだけどそこがいい、みたいなところが好きなので、やはりビルドアップはクラップしていきたい、と思った。2番はクラップするとちょい迷惑かな、と思ってペンライトに切り替えたけど、まぁあそこは盛り上げるとこだよな。うん。立見だったので、立って聴けてよかった。立って聴く方が体全体でリズムとれて好き。

♪雨のパンセ は泣いちゃった。ゆかりんのボーカルと共にラビさんの繊細なピアノから始まるのだけれど、サビはかなり力強くゆかりんを支えているように感じたし、大サビはピアノはピアノフォルテの略だったな、と思い出すほどフォルテもフォルテで力強く、ギターもじゃんじゃか鳴ってるしそこにゆかりんの声がのって感情の高まりを煽りに煽られて素晴らしかった。生バンド万歳。桃色男爵万歳。大サビ最後はかつての田村ゆかり LOVE LIVE 2015 Spring *Sunny side Lily*の時の照明を思い出した。そしてすーっと伸びる声、一瞬の静寂。そして静かな後奏で締まる。

CDも構成的にアコステ寄りだと思うのだけれど、CDはコーラスが入ってるが、それがないライブの方がゆかりんの声に透明感があって好きかも。というかライブ版は積み重ねもあってか、すごく洗練されているように感じた。

今まで聴いたゆかりんのバラード曲の中で一番良かったといっても過言ではないように思う。音と感情のダイナミックレンジが素晴らしかった。私的にはスタンディングオベーションだった。立見だったので端からはわからないと思うが。